今回あるプロジェクトでフルボディーキャプチャにチャレンジした。
モーションキャプチャーのベーシックは体の動きを撮影すること。
各関節にマーカーと呼ばれるリフレクター(反射素材を貼った球体)を装着して人間の動きをカメラで撮影する。
それを三次元化してCGキャラクターを動かしていく。
しかし、今回フルボディー(フェイシャル、指、体)を同時に撮影した。
フェイシャルとボディの同録は今までやってきたが、指つきは初めて。
ビーズ大(2mm)のマーカーを顔にびっちり貼り付ける。
指は8mm、体14mm。
指が一番大変で握ると指先のマーカーが隠れてしまいデータが取れない。
それはどうやってもしょうがないことだけどそこらへんが今後の課題。
システムはViconMX40を使用。
詳細は代理店クレッセントさんの
ページをどうそ。
カメラが8台なのであまり広い範囲での撮影は難しいが常設じゃないのでその動き、内容によっていろいろ組み替えたりしてフレキシブルにしている。
カメラはもっと有ればあるだけいいのだが一台470万。
そんなにいっぱい買えないです(^^;;
で撮影結果の感想。
やっぱりフルボディーの動きはすごいいいよ!
表情も大切だけど指ってかなり感情が表現されていたりする。
不安なときにぎゅっと握ったりもじもじうごいたり。
なかなか手付けのアニメーションでは時間もかかるしビデオがあればいいがゼロからつけるとなると難しいところ。
フェイシャルは弊社プラグインを使用。
キャラクターのシェイプパターンなど決まった表情にアクターの表情を関連付けていく手法。
役者が笑ったらキャラクターも笑うみたいなイメージか。
形状をそのままアサインするわけではないので破綻したりうまく表情がなせないという問題もない。
ただその調整にはちょっとセンスと熟練が必要。
アクターの表情をキャラクターのどの表情にアサインしていくかがポイント。
キャラクターとアクターがまったく違う顔なので同じ表情にはならない。
ただそのニュアンスをひろっていく。
キャラクターに表情パターンが少ないとせっかくの動きが表現できずにはがゆい思いもするが、決められたキャラクター性でキャラクターとしてこのくらいの表情でいいと決まっている場合はすっかりそのキャラクターにはまっている気がする。
大笑いしないキャラクターはその表情がなくてもいいのだ。
リアルにその表情を再現してくアプローチの仕方もある。
これは用途によって使い分が必要かも。
まだまだこの辺は開発途中でこれだというものが見つかってないのが現状なのだが・・・。
データ制作はフェイシャルは
竹原さん担当。
ボディをわたくしが担当。
ゴージャスメンバー(w)で作成。
かなり単価は高いと思うぞw
二人で同じモーションを作業することは絶対ないので楽しかったです。
なにもいわなくてもこれでしょって動きを出してくれる。
何も手を入れなくても安心なデータが来ることってなかなかないからなぁw
そこがちがうでしょ、ここはもうちょっと・・・みたいな毎日なのでストレスたまるんだけど今回はそんなことなかったなぁ。
撮影したままのデータを使用している。
いい表情してます。
ただループ処理とかするとどうしても気になるところだけ(表情の変化のループは難しい。繰り返し見るとくどくなったりするので要素を削ったりする)手を入れただけで。
いつもデータを作るときそのキャラクターになりきるというか入りこむんだけど今回はすぐに入り込めた。
そのまま撮影したデータを流し込むのはやり方だけ覚えればだれでもできる。
ただキャラクターだったらどう動くかのニュアンスを加えるのがプロだと思う。
アクターとキャラクターが同じ人物設定だったらそのままでいいと思う。
でもキャラクター性を加えることで命が吹き込まれると思うのです。
この仕事を始めてからのずっとわたしのこだわり。
だから毎回キャラクターに入り込んで入り込みすぎてずっぽり疲れる・・・w
キャラ多いと多重人格者になりそうだw
結果は年末か来年に。
お楽しみに~。